カトリック司教協 核禁条約 署名、批准を 首相へ要望 教皇メッセージに呼応

 日本カトリック司教協議会は23日までに、安倍晋三首相に核兵器禁止条約への署名、批准を求める要望書を外務省を通じて提出した。ローマ教皇フランシスコが11月24日に長崎、広島で核兵器廃絶のメッセージを発信したことに呼応した。
 文書は高見三明会長(長崎大司教)名で今月12日付。「被爆者をはじめ国内外の無数の人々は、唯一の戦争被爆国である日本が核兵器廃絶に関して国際社会をリードすることを期待している」とし、条約に反対している日本の署名、批准に向けた「英断」を求めた。
 同司教協議会は2018年3月にも社会司教委員長名で、首相に署名、批准を求める要望書を出している。
 教皇は長崎市で、バチカン(教皇庁)が署名、批准している核禁止条約を含め「核軍縮と不拡散に関する国際的な法的原則にのっとり迅速に行動する」と強調。世界の政治指導者に「(核兵器は)国家の安全保障への脅威に関して私たちを守ってくれるものではない、そう心に刻んでほしい」と訴えた。

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