ツインズの投手事情 前田は先発での起用が濃厚

日本時間2月5日、ドジャースの前田健太は、ムーキー・ベッツとデービッド・プライスがレッドソックスからドジャースへ移籍する大型の三角トレードに巻き込まれる形で、ツインズへ移籍することが決定した。温暖な気候で慣れ親しんだロサンゼルスを離れる点は、前田にとって決してポジティブな要素ではないものの、ツインズでは1年を通して先発を務めるチャンスがありそうだ。

昨季のツインズは、史上最多の307本塁打を放った重量打線の援護もあって5人の投手が2ケタ勝利をマークしたものの、シーズン終了後にホゼ・ベリオスを除く4人がフリーエージェントとなった。このうち、ジェイク・オドリッジはクオリファイング・オファーを受諾して残留が決まり、マイケル・ピネイダとも再契約を結んだが、カイル・ギブソンはレンジャーズ、マーティン・ペレスはレッドソックスへ移籍。ツインズはギブソンとペレスの穴を埋めるために、ホーマー・ベイリーとリッチ・ヒルを獲得した。

しかし、ピネイダは禁止薬物使用による出場停止処分が続いているため、5月まで戦列に戻ることはできず、ヒルも故障の影響によって6月ごろの戦列復帰を見込まれている。よって、新加入の前田がベリオス、オドリッジ、ベイリーとともに開幕ローテーションに名を連ねる可能性は極めて高いと言える。ベイリーは昨季復調して13勝を挙げたとはいえ、長年低迷が続いていた投手であり、今季も同様の活躍が出来る保証はない。また、ドジャースで前田の同僚だったヒルは、年間を通しての働きを期待できない投手である。これらのことから、前田が年間を通して先発ローテーションの一角を担う可能性は高い。

先発試合数や投球イニング数に応じた出来高が設定されていることも影響し、ここ数年はシーズン途中で先発からブルペンに回されることが続いていた前田だが、ツインズ移籍により働きに見合うだけのサラリーを得られる可能性が出てきた。具体的には、満額となる32先発&200イニングをクリアすれば、基本給と合わせて1300万ドルを得ることができる。前田は新天地・ツインズでどのような活躍を見せてくれるのか。今季のピッチングに注目したい。

© MLB Advanced Media, LP.