核軍縮会議 実現に期待 朝長氏が講演

講演する朝長氏=長崎市桜町、長崎地区労会館

 日赤長崎原爆病院名誉院長で被爆者の朝長万左男氏(76)が7日、長崎市内で講演した。外務省が核軍縮に向けて、核保有国や非保有国、市民社会の代表らを集めた国際会議の開催を検討していることを紹介し、実現すれば「将来への突破口が開ける」と期待した。
 朝長氏は、核保有国と非保有国の有識者らが2017~19年に核軍縮の方策を話し合った外務省主催「賢人会議」のメンバー。賢人会議では被爆地などでの国際会議の開催を提案してきたという。
 朝長氏は、国際会議を通じて、核拡散防止条約(NPT)と核兵器禁止条約を巡り生じている国際社会の溝を埋めることが重要だと指摘。「橋渡し」を掲げる日本政府の具体的な行動を求めた。
 講演は、4月に米ニューヨークで始まるNPT再検討会議を前に県被爆二世の会が企画。約20人が参加した。

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