封筒届けた男性を捜しています 「盲目の少女」らへの温かな“善意” テレビ番組に感動、現金と手紙 託す

道辻結那さんの姿を追った諫早ケーブルメディアの番組「歌は暗闇を越えて~夢は歌手 盲目の世界に生きる少女」の一場面(同社提供)

 歌手への夢をひたむきに追い掛ける盲目の少女を取り上げた諫早ケーブルメディア(諫早市)の新春特別番組を見た男性が今月初め、少女や少女が通う県立盲学校(西彼時津町)と、同社制作スタッフに宛てた手紙と各10万円を同社に届けた。男性は名前を告げなかったため、同社と同校は「お礼を伝えたいので、名乗り出てほしい」と呼び掛けている。

 番組は「歌は暗闇を越えて~夢は歌手 盲目の世界に生きる少女」(45分)。諫早市多良見町の道辻結那さん(同校小学部4年)がピアノの練習に励む姿や盲学校独自の教育などを追った。1月1~5日、同市全域と雲仙市愛野町の一部で放送した。
 同社によると、2月2日午後0時45分ごろ、白髪の男性が同社受付にA4サイズの白い封筒を置き、名乗ることなく立ち去った。中には、道辻さんと同社スタッフ宛てに「お礼」、同校宛てに「寄付」と書かれた茶封筒3通があり、パソコンで入力された手紙と10万円がそれぞれ入っていた。
 番組を制作した森下拓磨さん(30)は手紙を読み、「結那さんの前向きな姿や盲学校独自の取り組みを伝えたいという制作意図をくみ取ってもらい、うれしい」、同校も「これからも頑張らなければいけないという決意を新たにした。温かい善意にお礼を伝えたい」と話した。連絡先は諫早ケーブルメディア報道制作部(電0957.22.1193)。

諫早ケーブルメディアに届いた封筒

 

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