「普通の日常が幸せ」長崎市立小中で臨時登校始まる

卒業アルバムに寄せ書きする3年生=長崎市立山里中

 新型コロナウイルス感染を防ぐため全国一斉の休校の中、臨時休校が4日に始まった長崎市では16日、市立小中109校の臨時登校が始まった。マスク姿の子どもたちが友人との再会を喜び「普通の日常が幸せなことだと気付かされた」と口にした。
 進級や進学を控えた児童生徒のケアや、学習状況の確認が目的。学年ごとに登校日や時間帯を分け、19日まで実施する。
 臨時登校は3時間程度。高尾町の山里中(野口耕校長、513人)では16日午前、翌日に卒業式を控えた3年生162人が登校した。生徒たちは教室に入らず、体育館や武道場に集合。窓を開けて換気し、生徒同士の間隔を空けるなど感染症対策を施した。
 担任が生徒に「体調はどうか」「臨時休校中は生活リズムを整えられたか」と質問して健康を観察。卒業式のリハーサルもあり、生徒たちはマスク姿で合唱練習などに取り組んだ。配布された卒業アルバムに寄せ書きして、友人と学校生活を振り返る姿も見られた。
 約2週間ぶりに同級生と再会し、岩崎史佳さん(15)は「久しぶりに会えてとても楽しかった。普通の日常が幸せなことだと気付かされた」、中村達哉さん(15)は「会えないのは寂しかったが、将来集まった時に、これも一つの思い出として話せたらいい」とそれぞれ語った。
 五島市教委は16日、4日から休校が続く市立小中25校で、19日と23日を臨時登校日にすると発表した。

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