高校生平和大使を募集 新型コロナで選考会延期も NPT会議は派遣取りやめ

第23代高校生平和大使の募集要項などについて説明する平野共同代表=長崎市役所

 市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は18日、8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部に派遣する高校生約20人の募集概要を発表した。今年は16都道府県で選考会を開き、県内から2、3人程度選出する予定。
 平和大使は、インドとパキスタンの核実験を機に1998年から毎年国連機関に派遣され、2001年以降は全国の高校生が集めた核廃絶の署名を届けている。
 県内選考会は4月5日に予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期した。開催時期は未定だが、申し込みは4月30日必着。氏名、学校名、学年、住所、電話番号をはがきに記入し、〒850-0057、長崎市大黒町4の16、平和活動支援センターの「高校生平和大使募集係」に郵送する。
 長崎市役所で会見した派遣委の平野伸人共同代表は「20年以上の活動を通し、核廃絶運動に寄与してきたと思っている。(新型コロナウイルス感染拡大で)厳しい状況だが、平和大使の歴史をつなぐという意欲を持った高校生を求めたい」と話した。
 派遣委は、新型コロナウイルス感染拡大で渡米が困難なため、ニューヨークの国連本部で開催予定の核拡散防止条約(NPT)再検討会議への高校生派遣を取りやめることを明らかにした。

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