リンクジャパンなど、AIとIoTで既存メーターをスマート化する「eMeter」の商用開始

近年、人口減少に伴う人員不足により電気・水道・ガスの検針業務は省人化が急務となっている。福岡県春日市と那珂川市に水道事業を展開する春日那珂川水道企業団も難検針箇所への対策が課題となっていた。そのような中、春日那珂川水道企業団と株式会社リンクジャパン、株式会社グローバルソリューションズは共同で、リンクジャパンが展開する法人向けサービス「eMeter(イーメーター)(※)」を活用したスマート検針を2019年6月から2020年3月まで市内14箇所で試験導入してきた。同試験は、自動検針結果と実際の検針結果の照合や通信品質などを検証し、1日1回で合計300回(月1回検針の場合は20年分相当)実施した。結果、台風17号と19号による被害で水没と土砂に埋もれる箇所もあったが、誤報と通信障害を起こさずに検針することができたことから、2020年4月より春日那珂川水道企業団の一部箇所で運用を開始する。

実際にクラウドに転送された検針写真同サービスはソフトバンク株式会社のIoT機器向けLTE通信規格「NB-IoT」を活用しており、既存のアナログ式水道メーターを交換不要でスマート化を実現する。※ 既設のメーターに後付けすることでAIが自動的に検針業務を無人化するスマートメーター。写真撮影してクラウドに転送、AIで数字化するほか、月1回の通信で10年間利用可能で防水仕様となっている。

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