
長崎みなとメディカルセンター(長崎市新地町)の門田淳一院長(65)は1日、新型コロナウイルス感染症について「県内ではまだクラスター(感染者集団)が発生しておらず、感染経路も追える。制御できる段階だ」との認識を示した。
感染症指定医療機関として、県の要請に基づき、感染者向けの病床数を現状から10床増やして16床とするための準備を進めていることも明らかにした。医療崩壊を招かないためにも「クラスターを起こさない方策が必要だ」と強調した。
門田氏は高知県出身、長崎大医学部卒で、呼吸器感染症などが専門。同日、大分大学病院長から同センター院長に着任した。同センターを運営する長崎市立病院機構の理事長に同日就いた片峰茂氏(69)=長崎大前学長=と共に、同センターで記者会見を開いた。
片峰氏は就任あいさつで「市民の健康と命を守るのが最大の任務だ」と述べた。2月に開設した救命救急センターの機能充実や、課題となっている経営基盤の強化を進めるとともに「病院の個性づくりにも尽力したい」と語った。