新型コロナ影響 宿泊 売り上げ最大75%減 佐世保市調査 3月、15団体・企業対象

 佐世保市は2日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済への影響について、市内の経済団体や企業にアンケートした結果を明らかにした。観光分野では3月の宿泊施設の売り上げが前年同期比で40~75%減少。農水産業、交通などの分野でも経営が悪化した。
 佐世保商工会議所や観光、農水産業、交通、金融などの15団体・企業を対象に3月実施。前年の2~3月と比べて経営状況がどう変化したかや今後の見通しなどを尋ねた。
 アンケート結果によると、ハウステンボスは3月16日の一部営業再開以降、入場者数が70%程度も落ち込んだ。交通では3月の市内のタクシーの売り上げが30~40%減少。松浦鉄道は臨時休校などの影響で通学定期券収入が30%減った。農水産業では、イベントの中止や縮小で2月の草花類の取引価格が20%下落した。
 市は2日、調査対象の団体・企業を集めた会合を市役所で非公開で開き、アンケート結果などについて協議。参加者からは固定資産税の減免などの支援を求める声が上がったという。会合後、朝長則男市長は「人の動きが関係する事業は予想以上に厳しい状況だ。国や県と一体となって支援をしていく必要がある」と話した。

 


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