かつてのツール系アプリ大手売上鈍化 前四半期赤字拡大続く

猟豹移動(CHEETAH MOBILE)はこのほど、2019年第4四半期と年度決算報告を発表し、年間総売上高は前年比28%減、純欠損は3億1,400万元となった。そのうち第4四半期の売上高は前年比55.7%減、純欠損は8億元に拡大したことが分かった。

2010年の創立以来、猟豹移動はツール系アプリを中心に従来型のモバイルサービス業務を行っている。現時点で同社製品のモバイル端末マンスリーアクティブユーザー数は約5億4,000万人、そのうち70%超が海外市場による。2019年、同社の主要業務の成長は乏しく、モバイルツールアプリの売上高は前年比49.6%減となった。モバイルエンターテインメント業務の売上高は同5.2%増、そのうちスマホゲームの売上高が62.7%まで増えた。このほか、同社はAI(人工知能)による産業のインターネット業務を推進しており、売上高は同72%増となった。

解説:

モバイルツールアプリは市場ストック競争に入り、広告収入への過度な依頼により、同社の主要業務の成長は伸び悩んでいる。2020年2月、グーグル(GOOGLE)はアプリショップから同社のモバイルアプリ45件を撤去し、同社傘下のアプリアカウント2つを停止にしている。このことは赤字続きの同社にとっては弱り目にたたり目であるにちがいない。同社は積極的にエンターテインメントとAIなどの核心業務への転換を求めているが、現金フローが厳しい状況下においては、コスト削減のために海外業務運営をスリム化することのほうが先決だ。

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