新型コロナの影響で教室が休校、老舗の音楽教室(株)井村が破産へ

 (株)井村(TSR企業コード:570298784、法人番号:3120903000313、吹田市朝日町18-11、設立1936(昭和11)年3月20日、資本金150万円、井村卓治社長)は4月30日に事業を停止し、破産申請を豊田祐介弁護士(豊田法律事務所、大阪市北区西天満4-4-18、電話06-6766-4740)ほか2名に一任した。
 負債総額は約3億円(2019年2月期決算時点)。

 「井村楽器」として当地区では知名度の高い老舗の音楽教室。吹田市を中心に「吹田センター」や「上新庄センター」など「ヤマハ音楽教室」を展開し、ピアノやエレクトーンなど様々な楽器を教えていた。また、教室のほか、楽器の販売店も手がけ、1985年2月期は売上高約15億円をあげていた。
   その後、少子化の進行などで生徒数が徐々に減少したため、英語教室なども併設した。また、人員削減も実施したが、業績不振に歯止めがかからなかった。
 こうしたなか、新型コロナウイルスの感染拡大により教室が臨時休業に追い込まれ、家賃の減免や猶予の措置を検討したが、教室が多いことから対応が追い付かなかった。さらに、融資を申し込んでいたが実行までに時間を要し、事業継続が困難な状況になっていた。

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