船内の陽性者ゼロに 長崎・クルーズ船感染 「出港できる状況」

コスタ・アトランチカ

 長崎県は28日、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船コスタ・アトランチカの船内に残っていた陽性の乗組員3人が、検査の結果、陰性が確認されたと明らかにした。これで船内の陽性者はゼロになり、県の中田勝己福祉保健部長は「出港できる状況にある」との認識を示した。
 県によると、運航会社「コスタクルーズ」は5月末までの出港を目指しているが、「船内に陽性者がいたら出港は難しい」としていた。
 28日は、外国籍の40代女性1人が船内から長崎市内の指定医療機関に搬送された。たんの中に血が混じっていたことから、検査のため入院。発熱やだるさはないという。
 入院者は陽性2人を含めて4人になった。出港までに退院できない場合は、引き続き入院させるという。
 また、同日は外国籍の95人が下船し、帰国の途に就いた。帰国者は460人、船内には163人が残っている。29日は18人が下船する予定。

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