平和大使選考 長崎県内でスタート 高校生23人、思い熱弁

平和への思いや志望理由などを述べる高校生=長崎市、長崎自治労会館

 核兵器廃絶を求める署名をスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届ける「高校生平和大使」の本年度の県内選考会が5月31日、長崎市大黒町の長崎自治労会館で始まった。この日は県内各地から集まった23人が23代目平和大使を目指し、熱い思いをアピールした。
 市民団体「高校生平和大使派遣委員会」が募集した。例年、平和大使は8月にスイスを訪問しているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で具体的な活動の見通しは立っていない。県内では佐世保市でも6月に選考会を開き、長崎市開催分と合わせて3~5人を選出する予定。
 選考会は被爆者らが委員を務め、高校生が一人ずつスピーチ。「世界中に笑顔の人を増やして平和を実現したい」「国内で原爆のことを知らない人が少しでも減るよう活動に貢献したい」などと訴えた。「わたしの平和観」というテーマで小論文にも取り組んだ。
 派遣委の平野伸人共同代表によると、今年は全国から500人弱が応募。全国16都道府県で7月まで選考会を開き、県内と合わせて20~25人を選ぶ。

© 株式会社長崎新聞社