インディカー:盤石の勝利で6度目の王者へ好発進のディクソン「みんながここで祝えることを願いたい」

 6月6日にテキサス・モータースピードウェイで開幕したNTTインディカー・シリーズ。予選2番手につけ、決勝では157周のラップリードで勝利したスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)。6度目の王者獲得に向けてスタートダッシュを飾った。

 新型コロナウィルス感染拡大の影響で世界中でスポーツイベントが延期・中止となる中、インディカーも大幅にスケジュールを変更。5月中旬に再開したNASCARに続いて、インディカーは6月6日にテキサス・モータースピードウェイで無観客の開幕戦を迎えた。

 プラクティス走行、予選、決勝レースを1日で行うワンデイイベントの開幕戦。プラクティス走行をトップで終えたディクソンは、予選でも2番手を獲得。

 決勝レースでもジョセフ・ニューガーデンを交わすと157周をリードし、危なげなく勝利を飾った。

「今はとても不思議な時間だが、チームに感謝しきれないね。(勝利は)チームの努力の結果だ。スタートとレースを通していくつかミスがあった。しかし、リカバーすることができた。素晴らしかったね

「ホンダエンジンは大きなパワーがあり、速かった。どんな状況でも行くことができたよ。ファンはここにいることができないけど、みんながここで祝えることを願いたいね」

「トラフィック処理は多かったと思う。何人か難しいドライバーたちがいたよ。ウィル(パワー)はかなりタフだったね。彼はリードラップに留まりたかったので、そうなることはわかっていたよ。でも、それがレースさ」

「フェリックス(ローゼンクヴィスト)とジョセフ(ニューガーデン)を攻略する時は、アウトからターン1に入る大胆なアクションをしなければならなかった。いい動きをできたし、ラップリードに戻るいい方法だったよ」とディクソン。

ゴール直後のビクトリーレーンではチームオーナーのチップ・ガナッシだけが喜びに訪れる

 ポールポジションを獲得しながら、レースでは厳しい戦いを強いられたニューガーデンは、「表彰台を獲得して帰ってくることができたし、僕たちにはそれが必要だったよ。今夜は勝てる夜ではなかった。タイヤスティント全体を通して、スコット(ディクソン)に挑戦するには十分ではなかった」

「今夜、僕たちにとって3位はほぼ勝利のように感じられるが、レースには勝ちたいのでチームを編成して挑む必要があるね」とコメントしている。

 ディクソンは、この勝利で通算勝利数を47勝とした。今シーズン中に50勝達成もありえそうだ。

レース終了後はマスクを着用してクルーと会話するジョセフ・ニューガーデン

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