がん克服の右腕・ベティスが現役引退 メジャー7年で通算31勝

ロッキーズで7シーズンにわたってプレーした右腕、チャド・ベティスは日本時間6月26日にインスタグラムを更新し、現役引退を発表した。現在31歳のベティスは、2010年にロッキーズからドラフト2巡目(全体76位)指名を受け てプロ入りし、2013年にメジャー昇格。昨年までの7シーズンで164試合に登板し、通算31勝をマークした。

ベティスはインスタグラムの投稿のなかで「10年前、僕はロッキーズでプロ野球選手としてのキャリアをスタートするという特権を得た。子供のころの夢を叶えられたこと、チームメイトや友人、ファン、そして何よりも大切な家族と素晴らしい瞬間を分かち合えたことを光栄に思う」と述べ、自身のキャリアを振り返った。

メジャー3年目の2015年、20試合に先発して8勝6敗、防御率4.23をマーク。翌2016年には完全に先発ローテーションに定着し、32度の先発で14勝8敗、防御率4.79という自己最高の成績を残した。しかし同年オフ、精巣がんが発覚し、化学療法による治療を受けることを決断。闘病生活を終え、2017年8月に戦列復帰を果たした。

過去2年間は合計66試合に登板して防御率5.38という苦しいピッチングが続き、フリーエージェントとなった今オフはメジャー契約を得られなかった。今年2月に先発投手に故障者が続出したヤンキースとマイナー契約を結んでおり、ベティスはインスタグラムの投稿のなかでヤンキースへの感謝も述べている。

「自分の身体を限界まで追い込んできたことを自覚し、引退することを決めた。ベースボールは数え切れないほどの人生の教訓を与えてくれた」とベティス。「私と家族は、次の人生をとても楽しみにしている。ロッキーズ、ヤンキース、ベースボール・ファンの皆様、本当にありがとうございました。楽しかった!」と自身の投稿を締めくくった。

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