「誓いの火」モニュメント塗り替え 長崎の美術グループ

モニュメントや柵の塗り替え作業に取り組む参加者=長崎市、爆心地公園

 現代美術家で長崎大名誉教授の井川惺亮さん(75)と井川さんの教え子らでつくるグループ「RINGART(リングアート)」は23日、長崎市の爆心地公園にある「ナガサキ誓いの火」灯火台モニュメントの塗り替えに取り組んだ。
 モニュメントは、1987年に市民団体が市民の募金で建立。井川さんがデザインした。タイルが施された楕円(だえん)形の台座上に立つ約5メートルの垂直柱の壁面に、赤や青、緑など9色のアクリル絵の具が着彩されている。リングアートは毎年8月9日にモニュメントを折り鶴で飾る催しを実施。今年も開催を予定している。
 塗り替えは5年ぶり。リングアートのメンバーやその家族、活水高(同市)の生徒計約10人が参加。井川さんがモニュメントを、参加者は柵などをそれぞれはけなどで再塗装した。井川さんは「被爆75年の節目に塗り替えることで平和への誓いを新たにしたい」。活水高2年の前田向日葵さん(16)は「平和に関われてうれしい」と話した。

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