現代のサッカーは非常にテンポが速くなっており、攻撃から守備、守備から攻撃への切り替えが時計じかけのように行なわれる。
それを促すのは中盤の底に入ってくる守備的MFであり、そのディフェンス能力、そしてパススキルが非常に重要なものとなってくる。
今回は『Sportskeeda』から「世界で今最も優れている守備的MFベスト5」を特集しよう。
5位:マルセロ・ブロゾヴィッチ
クラブ:インテル
アントニオ・コンテ監督が率いた今季のインテル。マルセロ・ブロゾヴィッチはその中で傑出したパフォーマーの一人であったし、彼なくしてセリエAのタイトルレースを走ることはできなかっただろう。新体制の下で与えられた役割は、間違いなく彼の試合を向上させた。
ボックス・トゥ・ボックスMFとして評価されてきたものの、ホールディングMFとしても使われてきた。ピッチ内では容赦のないデストロイヤーであり、相手の攻撃を難なく潰していく。
さらにボールを持ってもうまく展開できる能力があり、遠くからシュートを打てるスキルも持つ。今季は3ゴール7アシストを記録しており、数字でもその貢献度の高さが見て取れる。
4位:セルヒオ・ブスケツ
クラブ:バルセロナ
おそらくこの世代で最も優れたディフェンシブ・ミッドフィルダーであろう。32歳になったブスケツはより成熟した選手になっており、今でもバルセロナの中盤で強烈な存在であり続けている。
数年前に衰えを指摘されたことがあるものの、それも既に忘れられている。繊細なタックル、ルーズボールに素早くアタックできる予測力、最後の場面でのブロック。冷静で優雅で、穏やかにプレーできる。
バルセロナの中盤の支配力を高めるためにはセルヒオ・ブスケツの存在が欠かせない。もし彼が退団することになれば、置き換えるのはかなり難しいミッションになるはずだ。
3位:マルコ・ヴェッラッティ
クラブ:PSG
今季のヴェッラッティは鼠径部の怪我でリーグアン20試合の出場に留まっている。しかし、それでもピッチに現れた時は確実にそのクオリティを示してみせた。
彼はホールディングMFでもセントラルMFでもプレーできる多彩な選手だ。ディフェンシブ・ミッドフィルダーとしては小柄な165cmという身長であり、空中戦には強くないものの、そのタックルとパススキルがそれを補っている。
限られた出場機会の中でも5アシストを記録した彼は、ヨーロッパで最も求められているタイプのMFである。PSGはかなり高額の給与を支払ってでも彼を引き止めるだろう。
2位:ファビーニョ
クラブ:リヴァプール
ユルゲン・クロップの凄さは、そのコミュニケーション能力だけではない。チームの弱点を適切に特定し、それに対処するための選手を適切に獲得するということだ。
ファビーニョは、ファン・ダイクやアリソンとともにリヴァプールをタイトルに導いた選手の一人であり、かなり大きな役割を果たした。ゲーゲンプレッシングのシステムの中で、空いたスペースを絶妙にカバーし、攻撃と守備を連結させる。
188cmという体格で空中戦にも強力で、パサーとしても素晴らしい。彼が中盤でやられてしまう場面はほとんど見られない。
1位:カゼミロ
クラブ:レアル・マドリー
ジネディーヌ・ジダン監督のレアル・マドリーに多くのタイトルをもたらしたのは、おそらく中盤で絶対的な強者に成長したカゼミロだ。攻撃的な選手ばかりに目が行きがちだが、得点が奪えるのも彼の存在があってこそ。
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彼ほどタックルが好きな選手はほとんどいない。そのポジショニングによる準備で自分の有利な形に引き込み、すぐにボールを奪ってしまう。そしてパスを繋ぐことにも長けている。