長崎県内で医師ら4人新型コロナ感染 佐世保市総合医療センターは約1600人検査へ

医師の感染と病院の対応について説明する澄川耕二病院長(中央)=佐世保市役所

 佐世保市と佐世保市総合医療センターは18日、脳神経内科と脳神経外科の医師計2人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。同センターは両診療科の外来や入院、救急患者の受け入れを当面休止する。長崎市と西彼長与町でも1人ずつの感染が判明。県内の感染者は189人となった。
 医師2人はいずれも年代、性別非公表。脳神経内科医は15、16日に発熱などの症状が出て17日、院内の検査で陽性と判明した。接触した職員10人を調べた結果、脳神経外科医の感染も分かった。2人とも軽症。

新型コロナウイルス感染者の入院状況

 同センターは18日の記者会見で、感染した医師2人と接触した可能性がある職員や患者ら計386人の検査を進めていると説明。今後、長崎大学病院の協力を得て、全ての職員と入院患者ら計約1600人の感染の有無を調べる。
 院内では感染防護策を取っており、クラスター(感染者集団)発生の可能性は「低い」と説明。患者の受け入れ再開には「2週間はかかる」とした。
 長崎市の感染者は、長崎みなとメディカルセンターの50代女性医療職で、佐世保市の脳神経外科医の家族。外科医は8~10日、長崎市の実家に帰省し、女性と一緒に過ごした。女性はせきや39度台の熱が出て、17日に陽性判明。18日に宿泊療養施設に入った。接触者71人が検査対象で、うち65人は陰性だった。
 同センターは、女性がマスク着用など感染防止策を徹底し、濃厚接触者もいないとして入院・外来を通常通り受け付ける。以前発生、収束したクラスターとの関連はないという。
 県によると、西彼長与町の感染者は無職女性(年代非公表)。7月28日から県外に滞在し、8月13日に自宅に戻った。発熱などがあり、17日に陽性を確認。濃厚接触者など4人を検査する。


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