【福井県版】皇室献上品や皇室ゆかりのお菓子7選

「皇室御用達」や「皇室献上品」という言葉、一度は耳にしたことがありますよね?
皇室への品物の献上は無料でできるのですが、もちろん誰もが出来る訳ではありません。
献上するためには厳正な審査が必要であり、厳密には、日本国憲法第8条及び皇室経済法により、国会の承認を必要とするものなんです。

それだけ格式の高い「皇室献上品」ですが、実は福井県内には、皇室献上品や、皇室ゆかりの品がたくさん!
それらを7つ厳選して、詳しく紹介します。

福井県の皇室献上品①越前がに

福井を代表する冬の味覚、越前がに。
黄色いタグが目印で、高級品として人気が高いことはよく知られています。

越前がにの献上が始まったのは1922(大正11)年。
以来90年以上、越前がには毎年皇室に献上されています。
(明治43年に越前町(旧四ヶ浦町)でとれた越前がにが皇室に献上されたという記録が大阪の朝日新聞に載っているため、最初の献上からは100年以上経っています)

皇室に献上される越前がには、三国漁港であがったカニから厳選されたもので、毎年、三国町内の鮮魚店4軒が持ち回りで調理をしています。

紅白の幕が飾られた作業場でゆでられ、形を整えられた越前がには、福井県の職員によって天皇皇后両陛下をはじめ、皇太子家、秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家に届けられます。

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福井県の皇室献上品②若狭かれい

若狭かれいとは若狭湾で水揚げされたヤナギムシガレイのことを言い、甘みのある白身が特徴で、一夜干しにして食べることが多いです。

若狭地方は、日本古代から平安時代まで、新鮮な海水産物などの食料を朝廷に献上する役割を担っていた御食国(みけつくに)でした。
若狭でとれたさまざまな海産物が鯖街道を通って京都へ運ばれ、「若狭もん」として珍重されてきたのです。

江戸中期に描かれた『日本山海名産図絵』では、若狭のむし鰈を「天下の出類、珍味」と例えていますが、現在でもその美味しさには定評があり、昭和60年からほぼ毎年皇室に献上されています。

数千匹の中から、大きさ、重さ、形、傷の有無で選別された最高級品の若狭かれい数十匹が、竹カゴに詰められ、福井県の職員によって天皇皇后両陛下と皇太子家、3つの宮家に献上されます。

福井県の皇室献上品③福井梅

福井県は日本海側最大の梅の産地です。
特に、病気や天候の変化に弱いことも影響して、梅の流通量全体の1%ほどしかない希少品種『紅映梅(べにさしうめ)』は、ほぼ100%福井県で栽培されています。

昭和52年、日本赤十字社福井県支部結成100周年記念式典の際に、来福されていた三笠宮妃殿下が梅酒を召し上がったことをきっかけに、以来、皇室に献上されてきました。
また、昭和61年からは、大相撲の優勝力士に福井県知事賞として福井梅を贈呈しています。

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福井県の皇室献上品④越のルビー

福井県出身の芥川賞作家・津村節子さんによって命名されたミディトマト。
真っ赤に完熟してから収穫されるトマトの様をルビーと表したそうです。

糖度が高く(8度前後)、酸味と甘みのバランスがとれたおいしいトマトというだけでなく、ビタミンCやカルシウムが一般の大玉トマトの2〜3倍と、栄養価が高いのも特徴です。

平成11年に福井県を訪れた常陸宮ご夫妻が、宿泊先の芦原温泉で食卓に上った越のルビーを絶賛されたことから、以来、常陸宮家へ越のルビーが献上されています。

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福井県の皇室献上品⑤梵・超吟 / 加藤吉平商店

美味しい日本酒が数多く存在する福井県ですが、その中でも、無添加の純米酒のみをつくっている加藤吉平商店の『梵』は、知名度、人気共にトップクラスです。

梵 ときしらず』『梵・日本の翼』『梵・夢は正夢』などさまざまな種類があり、その数なんと20種類以上。
それぞれが日本、海外で大変評価されており、数々の大会で最高賞を受賞しています。

また、ワシントン連邦議会議事堂で日米関係強化を目指し、アメリカ人議員と駐米日本大使が梵の酒樽の鏡割りをしたことも。

さらに、『梵 日本の翼』はJALのファーストクラスで採用されているだけでなく、皇族や首相などの政府要人が外国訪問の際に利用する日本政府専用機の正式機内酒としても採用されています。

そんな名誉ある数々のお酒の中で、皇室に献上されているのは『梵・超吟』というお酒。
ブルーのボトルにゴールドの装飾が施され、見た目もゴージャスです。

福井県の皇室ゆかりの品⑥越の初芽 / 錦梅堂

お上品な箱に入った『越の初芽』。
明治31年、小松宮殿下が福井に立ち寄られた際に献上したところ、お気に召したようで、『越の初芽』と改名せよとのお言葉を頂いたそうです。

包みを開けると、名前の通り、春を感じさせる新芽のような可愛らしいお菓子が出てきます。

越の初芽の正体は、抹茶風味のらくがん風菓子。
ほのかな抹茶の風味と上品な甘さで、お茶請けにぴったりです。

越の初芽を作っている錦梅堂は、越前福井藩松平家ご用達であった初代紅谷伊三郎により創業されたお店。
羽二重織をイメージした和菓子、羽二重餅は福井名物として有名ですが、これを考案し、藩主に献上したのがこのお店なんです。
羽二重餅の元祖ということですね。

福井県の皇室ゆかりの品⑦松乃露 / 浅野耕月堂

昭和天皇がお代わりをするほど気に入ったという、メレンゲのお菓子『松乃露』。

松露というキノコをかたどったお菓子で、コーヒーがかかっており、優しい甘さと上品な口どけが特徴的。
当時は「ハイカラ」と大変評判だったとか。

お茶にもお酒にも合う、昔懐かしいような、それでいて新しいような不思議なお菓子です。

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福井県内には、皇室献上品や皇室ゆかりのものがこんなにもたくさんあるんですね。
見かけた際には、ぜひ手に取ってみてください。

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