2008年・埼玉 ハンド男子 長崎日大、悲願の初V ヨット女子 長崎工も金 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・9

ハンドボール男子決勝、長崎日大のセンター川端がシュートを放つ=埼玉県和光市総合体育館

 入賞ラッシュに沸いた前年には及ばなかったが、団体、個人で計15個(金3、銀5、銅7)のメダルを獲得。ハンドボール男子の長崎日大とヨット女子デュエットの長崎工が初優勝に輝いた。
 県高校男子ハンドボール界をリードする長崎日大と瓊浦。この年は両校ともに全国トップレベルだった。長崎日大はライバルの壁を越えてインターハイ切符をつかむと、培ってきた高い組織力を全国の舞台で披露した。
 センター川端勝茂、エース濵口直大、ポスト深江大翼らを軸に勝ち進み、決勝の興南(沖縄)も27-25で退けた。秋の大分国体は長崎日大と瓊浦の主力で県代表チームを編成。ライバルが結束して頂点をつかんだ。
 ヨット女子の長崎工は、前年まで2年連続銀メダル。その悔しさを知るエース松下結、主将の北村彩乃、2年生スキッパーの山口祥世らを中心に努力を重ね、メダルの色を「金」に変えた。
 アーチェリー勢は競技団体が団結して続けた強化が結果となって表れた。団体で男子の大村工、女子の諫早東が準優勝。個人も男子の渡邉祐樹、楠本記也の大村工勢が金、銅メダルを獲得した。
 バレーボール女子の九州文化学園は例年同様に優勝戦線に絡んだ。下北沢成徳(東京)などの強豪校を次々と倒して決勝に進出。最後は東九州龍谷(大分)に敗れて連覇はならなかったが、堂々の準優勝を飾った。
 前年に初めて準々決勝に進んだバドミントン男子団体の西陵は、春に続いて全国8強入り。体操界の“キング”内村航平の妹、春日(鎮西学院)は女子個人総合、種目別で3年連続入賞を果たした。

ヨット女子デュエットで悲願の初優勝を飾った長崎工=東京都立若洲海浜公園ヨット訓練所

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