冷水岳ふるさと物産館 指定管理を廃止へ 佐世保市

 佐世保市小佐々町の「冷水岳ふるさと物産館」について、市は10日の市議会企業経済委で、指定管理制度による運営を本年度でやめると明らかにした。市は今後、施設の活用法がないか地元と協議する。
 同館は地元住民が作った加工品などを販売し、休憩所としても使われている。竹下内閣が全国の自治体に1億円ずつ配った「ふるさと創生事業」を使って、旧小佐々町が1990年度に建てた。
 受益者負担の適正化指針による見直しなどに伴い、市は昨年の6月定例市議会に、館内の部屋の貸し切り料金の値上げなどを盛り込んだ条例改正案を提出。しかし、有料での貸し出し実績が数年間なかったことなどから継続審査となり、9月議会で否決された。
 議会側が施設の在り方の見直しも求めたため、市は現在の指定管理者が来年4月以降、事業を継続する意向がないことを確認。他に指定管理を担える地元団体もなかった。さらに交通アクセスも悪く、休憩所としてもあまり利用されていないなどとして、庁内で活用を図れる部署もなく、今回の結論に至った。

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