乾燥剤と脱酸素剤の違いは?必要量の計算方法も教えます!

乾燥剤と脱酸素剤の違いは?必要量の計算方法も教えます!

鮮度保持剤、使ってますか?

手作りのお菓子を袋詰めしたりラッピングしたりするときに使う、乾燥剤や脱酸素剤などの鮮度保持剤。 皆さんは、どうやって選んでいますか? 今回は、乾燥剤と脱酸素剤の選び方や使用量などをご紹介します。

乾燥剤とは?

乾燥剤とは、パッケージ内の湿気(水蒸気)を吸収し、お菓子を湿気から守ってくれる製品。 シリカゲルやシート乾燥剤などがあります。

シリカゲル

シリカゲルは、純度の高い二酸化ケイ素が主成分。 湿気を吸収すると、袋の中の青色の粒がピンク色に変化するので、一目で吸湿度合いがわかります。

シリカゲルでの保存に向いているお菓子

クッキーやおせんべいなど、湿気を含むと品質が落ちてしまうお菓子。

シリカゲルの選び方

シリカゲルの使用目安量は、お菓子の重さに対して「1/20~1/25」。目安量の計算方法 お菓子の重さ×1/20=シリカゲルの目安量例えば、1袋32gのクッキーに入れるシリカゲルの量を求めたいなら、 32×1/20=1.6 シリカゲルの量は、1.6gくらいあればOKとなります。 ちょうどいいグラム数のシリカゲルがない場合は、グラム数の多いシリカゲルを入れましょう。

シリカゲルの使用期限

シリカゲルは、未開封なら冷暗所で3か月間保存が可能。 開封した場合は、密封し、できるだけ湿気のない場所に置いておきましょう。

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シート乾燥剤

シート乾燥剤は、塩化カルシウムを含ませたシートに、両面からフィルムをラミネートしたもの。 硬く張りのあるシートですが、湿気を吸収すると軟らかな状態に。

シート乾燥剤での保存に向いているお菓子

クッキーやおせんべいなど、湿気を含むと品質が落ちてしまうお菓子。 特にアイシングクッキーなど、割れたり壊れたりしやすいお菓子におすすめ。 シートタイプなのでかさばらず、お菓子を平らに保つことができます。 台紙の代わりにも◎

見た目もシンプルで、お菓子の邪魔をしません。

シート乾燥剤の選び方

シート乾燥剤の使用目安量は、係数を使って求めることができます。 *シート乾燥剤の場合は、「1.5」。目安量の計算方法 お菓子の重さ÷1.5=シート乾燥剤の面積例えば、1袋45gのクッキーに入れるシート乾燥剤の量を求めたいなら、 45÷1.5=30 つまり、シート乾燥剤の面積が30cm²になるもの。 シート乾燥剤の商品名には、「3×4」や「4×5」など大きさが記されています。 今回だと、「5×6」のタイプがちょうどよい大きさ。 ぴったりサイズのシート乾燥剤がない場合は、求めた数値より大きなサイズのシートを。 逆に小さなサイズが必要な場合は、ハサミでカットして使うことができます。

カットしても、シートが剥がれてしまうことはありません。

シート乾燥剤の使用期限

シート乾燥剤は、未開封なら冷暗所で3か月間保存が可能。 開封した場合は、密封し、できるだけ湿気のない場所に置いておきましょう。

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脱酸素剤・ウェルパックとは

脱酸素剤とは、パッケージの中の酸素を吸収し、お菓子の劣化を防いでくれる製品。 ご紹介する「ウェルパック」は鉄粉を主原料とし、塩・水・天然鉱石(ゼオライト)を混ぜ合わせたもの。 食品は、酸素に触れると酸化して品質が落ちてしまう原因に。 そのため、パッケージ内を無酸素状態にすると、酸素から受ける影響を取り除くことができます。 具体的なメリットは、

  • 油脂やビタミン成分による酸化を防ぎ、変色を抑える
  • カビの発生や繁殖を防止する
  • 防虫効果

などなど。

ウェルパックを使う際の注意点

ガス袋を使って口を圧着する

脱酸素剤を使用する際は、必ずガス袋(酸素が透過しない処理を施した製品)に入れて、シーラーで口をしっかり圧着する必要があります。 また、ガス袋内の酸素を吸収するため、袋がわずかに圧縮されることも覚えておきましょう。

袋の口を開けっぱなしにしない

脱酸素剤の袋を開けたまま放置したり、1個ずつ取り出したりしていると、脱酸素剤が反応を起こし、性能が低下します。 必要量を取り出し、袋に残ったものはクリップシーラーなどできちんと密封しましょう。

ウェルパックでの保存に向いているお菓子

パウンドケーキ・フィナンシェ・マドレーヌなど、水分などを含んだ、しっとりとしたお菓子に向いています。

ウェルパックの選び方

ウェルパックの使用量は、下記の計算式で求めることができます。目安量の計算方法 (パッケージの体積-お菓子の重さ)×0.21=ウェルパックのタイプ*「0.21」は、大気中酸素濃度 計算で導き出した数字と、ウェルパックの商品名の数字(「B-10S」「B-20S」など)が近いものを選べばOK。 例えば、縦10cm・横8cm・高さ3cmのパッケージに50gのお菓子を入れる場合なら、 (10×8×3-50)×0.21=39.9 この場合は、ウェルパック「B-50S」を1個、もしくは「B-20S」を2個入れるのがベストと判断します。

ウェルパックの使用期限

袋の内部に水滴が付いていたり、酸素が抜けていなかったりするものは、効果が低下しています。 その場合は、使用をお控えください。

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こんな場面でも!鮮度保持剤の便利な使い方

乾燥剤

調味料や乾物などの保存には、乾燥剤が重宝。 湿気ると固まってしまったり食感が悪くなったりするものに入れておくと、鮮度を保ってくれます。

シリカゲルは見た目で使用期限がわかるので、交換時期もわかりやすくておすすめです。

脱酸素剤

実は、脱酸素剤は食品だけでなく、酸化がNGな日用品の保管にも効果を発揮。 美術品や衣類の防虫、アクセサリーなど金属の防錆にも! この場合も、ガス袋とシーラーの併用はマストです。

鮮度保持剤を使いこなそう!

食品の鮮度を維持するために開発された鮮度保持剤。 使用目的や使用量をきっちり守ることによって、品質や安全を守ることができます。 ぜひ一度、いつものお菓子にぴったりな鮮度保持剤を探してみてくださいね。 注)鮮度保持剤の使用目安は使用状況によって異なるため、実験を行うことをおすすめします。

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