障害者の文化芸術フェス 長崎県美術館で17日開幕 アール・ブリュット展 全国34人、絵画など260点

「日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバル」で展示されるCANKTLEさんの作品(提供)

 障害者の芸術表現を紹介する「日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバルin九州」(実行委、文化庁など主催、長崎新聞社など共催)が17日、長崎市出島町の県美術館県民ギャラリーで開幕する。26日まで美術展や舞台芸術(映像)などを展開する。

 東京五輪・パラリンピックに合わせて同庁が日本文化を発信する「日本博」の一環。新型コロナウイルス禍で五輪などは延期となったが、同フェスは来年まで本県開催の九州ブロックをはじめ、北海道など全国7ブロックで展開予定。
 県美術館であるメインの美術展では、芸術教育を受けていない人々が独自の発想で作ったアート「アール・ブリュット」の作品を紹介。全国各地から選出された障害者34人の絵画や立体作品など計約260点を並べる。「日本人と自然」をテーマに「アート日常一直線 生活環境 身の回りの世界」「線と色彩 跳び立つかたち 抽象 ストローク 点描」「いのちエネルギー 噴出 動物 人 植物」「遠くを見つめる視線 未来 過去 見知らぬ世界 宇宙 空想」-の四つのエリアに分けて展示する。入場無料。
 舞台芸術では、雲仙市を拠点に活動する知的障害者のプロ和太鼓グループ「瑞宝太鼓」が出演。新型コロナ感染防止のため観客は集めず、演奏の映像などを19日午後1時半~3時にインターネット上で配信する。21日は、同市国見町の「登利亭国見店」で料理研究家の服部幸應氏の講演会や料理の実演など食のイベントもある。予約制で参加費2千円。
 詳細はホームページ(https://artbrut-creation-nippon.jp/2020kyushu/)。問い合わせは、九州ブロック実行委事務局の社会福祉法人南高愛隣会(電0957.24.3600)。

 


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