給食センター建設巡り住民監査請求 南島原の市民団体

 南島原市が来年9月の供用開始を目指し建設中の「新学校給食センター」(同市西有家町)を巡り、事業費の増額や厨房(ちゅうぼう)機器購入の入札過程に問題があるとして、市民団体「南島原市民の会」(伊福弘征代表、4人)は23日、情報開示などを求めて住民監査請求を市監査委員事務局に提出した。同委員会は請求内容を審査し、受理するかどうかを決める。
 市教委によると、新学校給食センターは、旧市立龍石小跡地(敷地面積約5500平方メートル)に建設。鉄骨2階建て延べ床面積約2300平方メートル。1階に調理室や洗浄室、2階には児童・生徒らの「食育」のための見学スペースや休憩室、研修室を備えている。
 請求書では「事業費が約11億円から倍増した経緯や厨房機器購入契約を巡り、応札業者が入札前の作業部会に参加するなど入札過程に問題がある」と指摘。全容を明らかにするよう求めた。伊福代表は「既存の給食センターを活用せず、1センター方式にした結果、高い公金が業者に支払われている。市民の疑問に正面から答えてほしい」と話した。

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