松浦の団体「ムーンリバー」 高齢者同士支え合い 内閣府評価

内閣府の社会参加活動事例に選ばれた「ムーンリバー」の山口代表(前列中央)と会員ら=松浦市、調川老人憩いの家

 内閣府が地域で社会参加活動を積極的に展開している高齢者グループを紹介する本年度の「エイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例」に、松浦市調川町の「つきのかわ支え合いサポーター ムーンリバー」(山口建子代表、12人)が選ばれ、同町でこのほど伝達式があった。市内の団体の受章は、昨年度の「優愛の会」(福島町、永田俊子会長)に続き2団体目。
 ムーンリバーは、調川地区の高齢者の要介護リスクや低栄養リスクが将来的に高まるとした市の調査報告を受け、町内の有志が2014年に結成した。会員は全員60歳以上。高齢者が気軽に集える場「お寄りまっせ」を開設し、毎週水曜日に体力維持のための「百歳体操」を、第2、4水曜日には昼食会をそれぞれ開催。移動販売車を誘致し、高齢者の買い物支援にも取り組んでいる。
 高齢者自らが地区のお年寄りの健康づくりや見守り活動に取り組む先駆的なモデルとして評価された。今年は新型コロナウイルスの影響で3、4月の活動を休止したが、5月から徐々に再開しているという。
 伝達式は地域の高齢者25人が参加した昼食会の前にあり、友田吉泰市長が内閣府特命担当相からの書状と記念の盾を山口代表(76)に手渡した。山口代表は「思いがけない受章で、うれしい。会員は活動自体が楽しく、生きがいになっている」と話した。

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