クリーニング必要なし!ワイシャツ1枚440円、サブスク戦国時代に登場した5つの特化型商品を追う

定額料金を支払うことで、一定期間のサービスが保証されるサブスクリプション(以下、サブスク)。日本では古くから新聞購読、雑誌の年間購読などがありましたが、ここ数年であらゆる業態が取り入れはじめ、各社より様々なサブスク商品がリリースされています。

もはや「サブスク戦国時代」とも呼べる今ですが、ここでは、それまでには想像できなかった特化型サブスク商品をここで5つご紹介。利用者目線で細かく見ていきたいと思います。


ワイシャツのサブスク

サラリーマンの方にとっての必需品・消耗品のワイシャツ。このワイシャツを「所有するのではなくレンタルする」という新提案を打ち出したのが、ワイクリンのサブスクです。

言うに及ばず、あらゆる衣類は洗濯が必要ですが、特にワイシャツは、クリーニングまたは家庭での繊細な洗濯が必須。洗濯の場合は、さらにアイロンかけが必要で消耗品の割に意外とメンテがかかるアイテムでもあります。

これらを一手に担うのがワイシャツ宅配クリーニングサービス「ワイクリン」のサブスクです。まず、月額8,800円〜(税別)を払うと20枚のワイシャツが送られてきます。1日1枚ずつワイシャツを着た後、専用の回収袋に溜めておき1ヶ月分を着終えたらまとめて返送(送料無料)するという流れです。

ちなみに、ワイクリンが提供するワイシャツは全て大手国内メーカー製。また、クリーニングマイスターによって念入り消臭・抗菌されたものだけが提供されるので、衛生面でも安心です。

クリーニングマイスターによって念入りに消臭・抗菌されたワイシャツのみが利用者に送られてきます

ところで、月額8,800円(税別)を20枚で割ると、1枚あたり440円(税別)。この金額で「レンタル」するという計算になります。

日常的にワイシャツを着る人であれば、常時複数を所有しておかないといけません。それらをうまくローテーションさせながら使い回し、さらにクリーニングの手配もしなければなりません。保管時の管理も結構気を使うものです。

ワイクリンではこの面倒臭い「ワイシャツをめぐる問題」を、1枚あたりたった440円(税別)で一手に担ってくれるわけですから、利用する価値は十分ありそうです。特に近隣にクリーニング店やブティックがない地域の方にとっては、ありがたいサブスクと言って良いでしょう。

いつでも交換できる家具・家電のサブスク

次が、あらゆる家具・家電を「買う」のではなく、「月額でレンタルする」というサブスクを展開するCLASに迫ります。

無数にある家具・家電のうち「これは使ってみたい!」というアイテムを、月額利用料を払って借りるサービスです。コロナ禍で先行きの見通しがしにくい今は特に、「できるだけ新規の物を買いたくない」という人は多いはず。ましてや、家具・家電といった比較的高額で、また処分する際にも費用がかかる物ならなおさらです。

CLASのサービスは、特に今の「買いたくない」時代に呼応したサブスクのように映ります。リモートワークが主流になった今、特に嬉しいのがパソコンデスク、チェアの類です。

まさか自宅が仕事場になるとは思っていなかった方にとって、リモート化によるデスクなどの買い揃えで、それなりの出費になった話はよく聞きます。しかし、再び出勤が主流になった場合、買い揃えた家具類は全て行き場を失うかもしれません。

しかし、CLASのサービスは「買う」わけではなく「借りる」わけですから、必要なくなったらすぐにヤメればOKです。なんて便利なシステムでしょう。試しに実例を見ていきます。

同社でレンタルできる電気昇降デスク。月額3480円(税別)~。ボタン1つで高さを自由にセットできる

いずれのアイテムも、利用する期間が長ければ長いほど、1ヶ月ごとのレンタル費が下がる仕組み。また、送料無料で、万一壊してしまった際の保険料も含まれています。実際に購入すると数万円はするであろうアイテムばかりですが、限られた期間の利用には、申し分ないサブスクと言えそうです。

日本初! お花屋さんから季節のお花がポストに届くサブスク

続いては、お花屋さんから季節のお花が届くサブスクBloomee LIFEに迫ります。

コロナ禍で「全く外に出なかった」なんていう日も珍しくなくなった今ですが、自宅で過ごす時間が増えたからこそ、室内にはお花があると心が癒されるもの。一方、お花に特別親しみがない人にとっては「どんなお花を選べばわからない」「帰り道に潰れないように持ち帰るのが意外と大変」「相場がよくわからない」といった理由から、ハードルが高くて手が出しにくいのも事実です。

Bloomee LIFEは、こういった人にうってつけのサービスです。3つのプランが用意されており、「体験プラン」は1回のお届けがたったの500円+送料250円=750円(+税)で、1回の利用につきお花が3本以上送られてきます。

プランによって届くお花のボリュームが異なり、「レギュラープラン」は800円+送料350円=1150円(+税)で、1回の利用につき4本以上が届きます。さらに「プレミアムプラン」は1200円+送料500円=1700円(+税)で5本以上のお花が届く仕組みです。

お花を新鮮な状態で届けるために開発された、丈夫で通気性のある特殊パッケージでポストに投函されます。開いたときにどんなお花が出てくるかはお楽しみです。

SNSでも人気のサービス

現在、Bloomee LIFEの利用者は約90%が女性で、20代後半~30代後半が中心だそうです。この世代が特に好んで使うインスタグラムでは、同社のフォロワー数10万人以上、ハッシュタグでの関連投稿は5万件以上と、密かなブームになっていることがわかります。

コロナ禍で何かとストレスも多い今ですが、自分のためだけではなく、大切な奥さん、パートナーの方に、この「お花のサブスク」をプレゼントするのも良さそうです。自宅でかわいいお花を眺めることに加え、プレゼントとなればお互いの心が癒されるように思いました。

次回記事では、食べ物系のサブスクを追います。

<文・松田義人>

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