2016年・中国 長崎明誠初の準V 柔道女子団体 優勝ゼロは19年ぶり 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・17

柔道女子団体で県勢過去最高の準優勝を果たした長崎明誠=島根県出雲市、県立浜山公園体育館

 1997年京都インターハイ以来、19年ぶりの優勝ゼロに終わった。8強以上も15競技30種目で、前年の42種目から減少した。地元国体からわずか2年。厳しい現実を突きつけられた一方で、柔道女子団体の長崎明誠が県勢過去最高の準優勝を果たすなど、健闘が目立った競技もあった。
 長崎明誠は2015、16年春の全国高校選手権で8強入り。この夏は小杉(富山)との準々決勝を2-1、富士学苑(山梨)との準決勝を1-0で突破した。優勝には届かなかったが、県勢で初めて団体決勝の舞台に上がった。エース格で中堅の西村満利江は個人78キロ級も3位に入った。
 バドミントン男子団体の瓊浦は県勢39年ぶりとなる銅メダルを獲得した。選手、指導者として実績のあるOBの林貴昭監督が就任して2年目。優勝した埼玉栄に準決勝で敗れたが、この試合で2年生ペアの第1ダブルス村本竜馬・辻凌也組が1ゲームを奪って一矢報いるなど、さらなる飛躍を予感させた。
 団体の3位入賞は瓊浦に加えて3チーム。ソフトボール男子の佐世保西、女子の九州文化学園は、そろって銅メダルをつかんだ。なぎなた団体の松浦は県勢過去最高成績を更新した。
 個人は自転車女子(オープン)ケイリンの山口伊吹(鹿町工)の2位が最高順位だった。レスリングで島原の団体8強に貢献した55キロ級の金子功誠、84キロ級の大津拓馬は、ともに3位と健闘。陸上女子3000メートルの廣中璃梨佳(長崎商)は、当時の高校歴代1位となる9分3秒51で5位入賞。鮮烈な全国デビューを飾った。

バドミントン男子団体で県勢39年ぶりの銅メダルを獲得した瓊浦=岡山市、ジップアリーナ岡山

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