長崎県と渋谷の人材交流 産業創出へ、地域課題探る

地方が抱える課題について意見を交わす参加者=長崎市、CO―DEJIMA

 長崎県と東京・渋谷の産業交流拠点「SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)」が連携した人材交流イベントが2日、長崎市出島町のCO-DEJIMAであり、経営者や大学生ら約30人が地域の課題について意見を出し合った。
 県は本年度から、都市部との関係人口増加を目的に、会員制施設としてIT企業やベンチャー企業の交流拠点である渋谷キューズと連携。共同企画を通じて県が抱える課題を抽出し、都心部の企業と共有することで、新たな発想や産業創出につなげる狙い。
 交流イベントは「地域のもやもやを問いにデザインする」がテーマ。長崎、雲仙、五島、島原4市の担当者が地域の課題を発表した。参加者は各市ごとに4班に分かれ、各市が抱える「もやもや」は何か、それを解決するにはどんなことが必要かなど意見を出し合った。
 渋谷からも企業経営者らがリモートで参加。今回のイベントで上がった課題はキューズ側が持ち帰り、年末をめどに解決策を具体的に探るイベントを渋谷で開く予定。最終的には渋谷と県内の企業を絡めた新ビジネスにつなげたい考え。県新産業創造課は「企業や人の交流を促進することで関係人口を増やし、長崎を新たなアイデアが生まれる拠点にしたい」としている。

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