波佐見町官製談合事件 町職員ら2人を起訴

 長崎県東彼波佐見町が発注した小中学校の空調機設置工事を巡る官製談合事件で、長崎地検佐世保支部は7日、同町職員の男性容疑者(39)=佐世保市三川内本町=を官製談合防止法違反などの罪で、波佐見町の電気工事会社代表取締役の男性容疑者(52)=同町湯無田郷=を公契約関係競売入札妨害の罪で長崎地裁佐世保支部に起訴した。
 起訴状などによると共謀の上、同町職員の男は昨年3月9日、電気工事会社の事務所内で代表取締役の男に秘密事項の設計金額を漏らし、同14日に実施された町立小中学校の空調機設置工事3件の指名競争入札で各最低制限価格に近い金額で落札させたとされる。代表取締役の男は情報を得て入札の公正を妨害したとされる。3件の落札額は計約1億5600万円に上る。
 県警捜査2課によると、2人はいずれも逮捕容疑を認めており、贈収賄の可能性も含めて引き続き捜査を進めているという。
 町は「今後、公判で明らかになる動機や背景を踏まえて再発防止の具体的内容をさらに検討する」とコメントしている。

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