シーメンスエナジーら、水素鉄道システムの開発を発表 供給インフラなど整備

シーメンスエナジー(独)が5日、シーメンスモビリティ(独)とともに水素を燃料とする鉄道車両システムの共同開発を行う覚書(MoU)に署名したことを明らかにした。欧州での既存ディーゼル車両の置き換え推進を目指す。

両社は列車に燃料を供給する水素インフラの整備なども含めた共同開発を計画しているという。シーメンスエナジーは、グリーン水素(再生可能エネルギーを利用する水素)の生成と供給に必要なシステムとソリューションを販売する。シーメンスモビリティは、列車メンテナンスや停留所設備などを含めた鉄道輸送向けのソリューションに焦点を当てる。両者が協力することで、鉄道関係の顧客に総合的なソリューションを提供する方針だ。

今後20年間でヨーロッパにある何千ものディーゼル車両を、より環境に優しい代替列車に置き換える予定だとシーメンスエナジーは述べている。同社の発表によると、ドイツでは電化されていない鉄道路線が国の鉄道網全体の約50%を占めており、現在もディーゼル車両が運行している状態だという。

シーメンスエナジーは、ドイツのシーメンスグループのエネルギー部門が今年4月に独立。さらに9月28日には上場を果たした。なお、現在もシーメンスが筆頭株主となっている。

(出典:シーメンスエナジー Webサイトより)

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