「プラネタリーヘルスに挑戦」 長崎大、3年間のアクションプラン公表 研究力強化など5項目

3年間のアクションプランを説明する河野学長=長崎市文教町、長崎大

 長崎大は12日の定例会見で、1日付で再任された、河野茂学長の2期目の指針となる3年間のアクションプランを公表した。「プラネタリーヘルス(地球の健康)への挑戦」をテーマに、(1)教育の改革(2)研究力の強化(3)社会連携の推進(4)先端医療による社会貢献(5)大学経営の改革-に取り組む。

 教育の改革では、学部入学定員の適正再配置など教育組織改革や、他大学との連携教育の推進などに取り組む。グローバル人材を育成するため、文教キャンパスに留学生と日本人学生が入居する約300戸の国際学生宿舎を整備する。
 研究力の強化では、坂本キャンパスに2021年夏ごろ完成する感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」施設を活用した、感染症研究拠点の整備などに力を入れる。同施設に隣接する研究棟の建設計画も盛り込んだ。
 先端医療による社会貢献では、人工知能(AI)の活用や、新型コロナウイルス感染症対策として1日最大千件以上の検査を実施する大規模PCR検査センターの設置などを盛り込んだ。
 河野学長は「さらにより強く追究すべきもの、1期目で不足したものを列挙した」と説明。新型コロナ対策については「予防法、治療薬の研究、遺伝子の解析、創薬的なもので貢献したい」と述べた。経済、教育の観点も踏まえた社会への提言も検討しているという。


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