在日米陸軍の迎撃ミサイル「パトリオット」部隊の移動訓練が26日、在日米海軍厚木基地(神奈川県大和、綾瀬市)で始まった。ミサイル防衛に関わる訓練は同基地では初めてという。
防衛省南関東防衛局などによると、期間は11月5日までで、沖縄・嘉手納基地所属の同部隊約50人が参加。北朝鮮による弾道ミサイル発射などに備えた部隊間の通信を確認し、手順をシミュレーションする。
訓練で、同部隊は厚木基地の南側の一角に展開。発射機2台のほか、レーダーや電源車、トレーラーとみられる20両が並び、大型テントも設営された。
第5次厚木基地爆音訴訟原告団や厚木基地爆音防止期成同盟、監視団体・リムピースらの関係者が26日、フェンス越しに訓練の様子を監視し、抗議の声を上げた。
大波修二原告団長は「厚木で初めて行われる迎撃ミサイル訓練なのに、その内容や目的が詳しく知らされておらず、住民は大変不安だ」と批判。南関東防衛局や基地司令部に近く説明を求め、抗議する考えを示した。