「長崎やさしいまち宣言」 田上市長 コロナ差別防止呼び掛け

「長崎やさしいまち宣言」をした田上市長(右から4人目)=長崎市役所西側広場

 長崎市の田上富久市長は27日、新型コロナウイルスの感染者や医療従事者らへの差別防止などを呼び掛ける「長崎やさしいまち宣言」をした。市は今後、宣言を記したポスターを自治会や企業、商店街、小中学校などに配布し、各所で掲示してもらうことで市民への浸透を図る。
 市によると、差別やいじめは感染報告や検査受診のちゅうちょにつながり、さらなる感染拡大を招く懸念がある。市はこれまでホームページなどで差別防止などを呼び掛けてきたが、宣言でこうした機運をさらに高めたい考えだ。
 宣言は▽医療関係者や感染者らに差別やいじめをしない▽風評被害をなくす▽コロナ禍で頑張っている人を応援する-の3点が柱。ポスターの配布は5千部で、11月上旬から始める。
 27日、市役所西側広場で宣言に伴うイベントがあり田上市長は「感染者を優しく見守り、頑張っている人を応援する長崎の空気を、皆さんと広げていきたい」とあいさつ。市議会の井上重久議長らと共に宣言を読み上げた。
 市は、コロナ関係のいじめや差別について相談を受ける「人権相談窓口」を、市役所本館1階に開設することも明らかにした。相談日は祝日や年末年始を除く毎月第4水曜日の午前10時~午後5時で、事前予約や電話での相談は市人権男女共同参画室(電095.826.0026)。

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