3件の海難救助に貢献 NPO法人「野母崎救難所」を表彰 長崎海保

有馬部長から表彰状を受け取る県水難救済会野母崎救難所の濱田所長=長崎市松が枝町、長崎海上保安部

 長崎海上保安部はこのほど、長崎市野母崎沖で8月発生した3件の海難救助などに大きく貢献したとしてNPO法人県水難救済会の野母崎救難所を表彰した。
 同会は海や海辺で遭難した人や船を救助するボランティア団体。漁業や造船業などに従事する救助員約4700人で構成。同所には23人が所属し、野母崎沖で8月12日に未帰還漁船の捜索救助に当たったほか、同17日に転覆船の引き揚げ、同19日に航行不能のプレジャーボートの救助をした。
 同所の濱田泰明所長などによると、転覆船の引き揚げでは「船に人間がしがみついたまま流れている」との同海保の連絡に、メンバー8人が4隻で急行。漁を中断して沖から戻り捜索に加わった漁師も。約1時間半後、転覆船は精霊船でカラフルな飾り付けがライフジャケットに見えていたと判明。その後も複数の精霊船が浮いているのが見つかり、計8隻を引き揚げた。
 同海保の有馬雄一部長が濱田所長に表彰状を手渡した。表彰状を受け取った濱田所長は「一番は事故が起きないこと。海に出る前は船のチェックなどをきちんとしてほしい」と話した。

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