メッツの球団買収が正式に成立 バンワグネンGMらは退団へ

日本時間11月7日、メッツの球団買収とオーナー交代が正式に成立し、64歳のスティーブ・コーエンが新オーナーとなった。買収額は24億ドル以上と言われており、これは2018年のカロライナ・パンサーズ(22億7500万ドル)や昨年のブルックリン・ネッツ(23億5000万ドル)を上回る北米プロスポーツ史上最高額である。コーエンはすでにサンディ・アルダーソン前GMを球団社長に迎える方針を明言しており、ブロディ・バンワグネンGMは退団が決定した。

メッツはバンワグネンのほか、トップ・エグゼクティブのオマー・ミナヤ、アラード・ベアード、アダム・ガトリッジ、ジャレッド・バナーがチームを離れることを発表した。メッツの発表によると、新たに球団社長に就任する予定のアルダーソンは、すでに野球部門を率いる新たなリーダーの選考を開始しており、アルダーソンによってバンワグネンに代わる新たなGMが任命される予定だという。

選手の代理人を務めていたバンワグネンは2018年オフにメッツのGMに就任。トップ・プロスペクトのジャレッド・ケレニックやジャスティン・ダンら5選手をマリナーズへ放出してロビンソン・カノーとエドウィン・ディアスを獲得する大型トレードを成立させた。これ以外にも積極的な補強を展開したが、2019年は86勝76敗で地区3位、今季は26勝34敗で地区4位タイに終わり、いずれの年もポストシーズンに進めなかった。

バンワグネンは「素晴らしい機会を与えてくれたこと、GMを務めていた期間中に全力でサポートしてくれたことについて、ジェフに感謝している」と述べ、長年メッツのオーナーを務めたジェフ・ウィルポンの退任を惜しんだ。ベアードとガトリッジの2人は、バンワグネンの下でGM補佐を務めていた。

メッツは今後、野球部門の新たなリーダーを決定したうえで、コーエンの潤沢な資金を生かして戦力補強を進めていくことになる。今オフの主役となることが予想されているメッツだが、移籍市場でどんな動きを見せてくれるのだろうか。

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