秋篠宮さま、古式装束まとい決意 【写真特集】立皇嗣の礼

天皇、皇后両陛下の前に進まれる皇嗣秋篠宮ご夫妻=8日午前11時7分、宮殿・松の間(代表撮影)

 秋篠宮さまが皇位継承順1位の皇嗣(こうし)となられたことを国内外に示す「立皇嗣(りっこうし)の礼」が8日、皇居・宮殿で催された。当初は4月19日に行われる予定だったものの、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、延期されていた。昨年4月の上皇さまの「退位礼正殿の儀」から続いた天皇代替わりの儀式が幕を閉じた。(共同通信)

仮住まいの「御仮寓所(ごかぐうしょ)」を出発される秋篠宮ご夫妻と、見送りに出る悠仁さま=8日午前9時17分、赤坂御用地(代表撮影)

 秋篠宮ご夫妻は午前9時すぎ、東京・元赤坂の赤坂御用地内にある「御仮寓所(ごかぐうしょ)」を出発。悠仁さまが見送る中、皇居へ向かった。

秋篠宮さまを一目見ようと赤坂御用地前に集まった人たち=8日午前9時21分

 赤坂御用地前には、秋篠宮さまを一目見ようと人々が集まった。

宮殿・松の間=8日午前11時8分(代表撮影)

 中心儀式である「宣明の儀」は午前11時ごろ、宮殿の中で最も格式の高い「松の間」で始まった。

お言葉を述べられる天皇陛下と、皇后さま=8日午前11時5分、宮殿・松の間(代表撮影)

 天皇陛下は、古式装束「黄櫨染袍(こうろぜんのほう)」を身にまとい「本日ここに、立皇嗣宣明の儀を行い、皇室典範の定めるところにより文仁親王が皇嗣であることを、広く内外に宣明します」と述べられた。

決意の言葉を述べられる皇嗣秋篠宮さまと、紀子さま=8日午前11時8分、宮殿・松の間(代表撮影)

 続いて、「黄丹袍(おうにのほう)」を着た秋篠宮さまが「立皇嗣宣明の儀をあげていただき、誠に畏れ多いことでございます。皇嗣としての責務に深く思いを致し、務めを果たしてまいりたく存じます」と述べ、皇嗣としての決意を語った。傍らには装束姿の紀子さまが立った。 

祝辞である「寿詞」を述べる菅首相=8日午前11時10分、宮殿・松の間(代表撮影)

 儀式には成年皇族のほか、三権の長や地方自治体の代表、外交団長ら46人が参列。感染拡大を防ぐため両陛下と秋篠宮ご夫妻らを除き、出席者はマスクを着用した。

「立皇嗣宣明の儀」を終え、退出される天皇、皇后両陛下に一礼される皇嗣秋篠宮ご夫妻=8日午前11時13分、宮殿・松の間(代表撮影)

  儀式終了後は、鳳凰(ほうおう)の間に移り、秋篠宮さまは、皇太子の印として伝わる「壺切御剣(つぼきりのぎょけん)」を陛下から授けられた。

「立皇嗣宣明の儀」を終え、賢所へ向かわれる皇嗣秋篠宮さま=8日午前11時51分、宮殿・東庭(代表撮影)

 秋篠宮ご夫妻は宮中三殿に向かい、午後0時半ごろからそろって拝礼した。

皇居・宮中三殿に拝礼するため、賢所を進まれる皇嗣秋篠宮さま。後に続く宮務官(右端)が皇太子の印として伝わる「壺切御剣」を持つ=8日午後0時35分(宮内庁提供)

 午後4時半からの「朝見の儀」では、秋篠宮さまが「力を尽くしてまいりたく存じます」と両陛下に感謝。陛下は「皇嗣としての務めを立派に果たしていかれるよう願っています」と応じた。

「朝見の儀」で皇后さまに感謝の言葉を述べられる秋篠宮さまと紀子さま=8日午後4時34分、宮殿・松の間(代表撮影)

 今回、祝宴である「宮中饗宴(きょうえん)の儀」や一般からの記帳は中止となった。

皇居・宮殿で催された「立皇嗣の礼」を伝えるJR新宿駅前の大型ビジョン=8日午前11時8分

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