インディアンス 30球団時代で5度目のMVP&CY賞独占なるか

メジャーリーグの歴史上、MVP、サイ・ヤング賞、新人王の3つを独占したチームは存在しない。今季も3つを独占するチームが誕生しないのは確定している。しかし、インディアンスにはMVPとサイ・ヤング賞の2つを獲得するチャンスが残されている。MVPはホゼ・ラミレス、サイ・ヤング賞はシェーン・ビーバーがファイナリストに名を連ねているからだ。もしインディアンスがこの2つの賞を獲得すれば、30球団時代(1998年以降)では5度目の快挙となる。

今季のアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞は、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の「投手三冠」に輝いたビーバーの満票受賞が確実視されている。よって、インディアンスが1998年以降5度目の快挙を成し遂げられるかどうかはMVPの行方次第ということになる。

ア・リーグMVPのファイナリストは、ラミレス、ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス)、DJ・レメイヒュー(ヤンキース)の3名。いずれも好成績を残し、所属チームのポストシーズン進出に大きく貢献したが、受賞確実と言えるほどの決定打がなく、受賞者を予想するのは難しい。

レイズ(当時デビルレイズ)とダイヤモンドバックスの誕生により30球団制となった1998年以降、MVPとサイ・ヤング賞の2つを獲得したのは、ジャスティン・バーランダーがダブル受賞した2011年タイガースとクレイトン・カーショウがダブル受賞した2014年ドジャースを除くと以下の4チームだけである。

2002年アスレチックス
ミゲル・テハーダ(MVP)、バリー・ジート(サイ・ヤング賞)

2005年カージナルス
アルバート・プーホルス(MVP)、クリス・カーペンター(サイ・ヤング賞)

2006年ツインズ
ジャスティン・モーノー(MVP)、ヨハン・サンタナ(サイ・ヤング賞)

2013年タイガース
ミゲル・カブレラ(MVP)、マックス・シャーザー(サイ・ヤング賞)

なお、MVP、サイ・ヤング賞、新人王の3つのうち2つを獲得し、残り1つが2位だった例は過去に9チーム存在する。そのうち2チームはサイ・ヤング賞を受賞した投手がMVP投票で2位となっているため、それを除外すると過去に7チームだけだ。

前出の2013年タイガースもそのうちの1チームで、新人王投票でホゼ・イグレシアスが2位。昨季のアストロズもバーランダーがサイ・ヤング賞、ヨルダン・アルバレスが新人王を受賞したものの、アレックス・ブレグマンがMVP投票で惜しくも2位に終わり、史上初の快挙達成はならなかった。

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