「ア〇ゾン」っぽい月

 ゴンドラ? 深めのお皿? 真っ先に連想したのは世界的通販会社のロゴマークだ。昨日の未明、あの「スマイル」を少しふっくらさせた感じの横倒しの三日月が東の空にふわりと浮かんでいるのを見つけた▲理科の得意な人や星空の好きな人にはおそらく常識なのだろうが、当方には驚きの光景だった。三日月は季節の移り変わりによって傾き具合が少しずつ変わる。「知ってた?」-試しに同僚に尋ねてみたら、理解度は筆者と似たりよったり▲話がいささか変わるが、動植物の動きを通じて季節の移ろいをとらえてきた気象庁の「生物季節観測」が縮小されることになった。動物関連は全廃で、春を告げる「ウグイスの初鳴き」も、夏の「アブラゼミ」も今年限り▲環境の変化で標本木の確保や対象動物の発見が難しくなり、物差しとしての役割が揺らいでいるという。ならば、観察を続ける必要性はむしろ高まっていないか、と素人は考えつつ▲季節も「自助」で感じる時代か-の減らず口は取りあえず飲み込むことにする。身近な自然に目を凝らし、耳を澄ませるきっかけにしたい▲さて、三日月が傾くメカニズム。「30分で分かる動画」をネットで発見したものの、15分で理解が追いつかなくなり、あえなく降参…。どなたか解説をお願いできませんか。(智)

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