ホームシアターにリノベーション。快適な部屋の実例と設置費用を紹介

映画好きの方は、「映画館のある自宅」に憧れを抱くことも多いはず。そんなぜいたくな暮らしは、リノベーションで叶えることができます。ホームシアターなんて庶民には手が届かない、と思われがちですが、大スクリーン設置のための自宅改装の例は数多く存在します。ホームシアター設置のリフォーム・リノベーション実例を参考に、大画面で映画鑑賞できる日常を手に入れましょう。今回は、ホームシアター・リノベーションのポイントと、設置費用を紹介します。

ホームシアターを設置するポイントとは?

映画鑑賞が趣味という方にとって、ホームシアターがある生活は理想のはず。心から満足できる空間にするためにも、注意すべきポイントを見逃すわけにはいきません。リビングや部屋でくつろぎながら映画館にいるような雰囲気を味わうには、どんなところを重視し、どんな設備を用意すべきでしょうか。以下で詳しく説明します。

部屋の間取りと床から天井までの高さ

大スクリーンを設置し音響設備を充実させるとなれば、部屋にはある程度の面積が求められます。設備の種類や数にもよりますが、最低でも6畳ほどのスペースが必要です。とはいえ、ギリギリの広さでは画面との距離に余裕がなくなり、目の疲れや肩こりの原因になることも。それらの点を踏まえると、10畳ほどの広さは確保したいところです。天井の高さは2.4m程度。これくらい広い空間であれば、ホームシアターの醍醐味を味わえます。

さらに、間取りにも気を配りたいところです。一般的に設置場所として選ばれるのは家族みんなで楽しめるリビングですが、自室や寝室などに設置する場合、隣の部屋への迷惑を考えて防音装備にするなどの配慮が必要といえます。

大画面に映像を映し出す「プロジェクター」

ホームシアターに絶対必要な装置といえば「プロジェクター」。スクリーン上に映像を映し出すための装置です。さまざまな映像コンテンツを大画面に投射して楽しむことはもちろん、スマホ画面の映像のミラーリングも可能。昨今は短い距離で大画面投射できる単焦点プロジェクターも出てきたことから、スペースに余裕のない部屋にも対応できるようになりました。価格は手頃なもので1万~3万円程度。映像にこだわりたいなら、30万円以上で入手できる高画質4K対応の高級製品などもおすすめです。

天井や床に設置する「スクリーン」

ホームシアターを導入するには、プロジェクターから投射された映像を映し出すためのスクリーン装置が必要です。スクリーンには次の4つのタイプがあります。

  • 天井吊り式:天井から吊り下げるタイプ
  • 立ち上げ式:床に設置するタイプ
  • 貼り込み式:フレームに貼り込むタイム
  • タペストリー式:壁かけタイプ

それぞれのタイプごとに異なるメリットがあります。大迫力の画面を楽しみたい、部屋が小さいから短い距離で反射できるタイプがいい、など、何に重きを置くかも人それぞれ。設置する部屋の広さや用途、好みに合わせて選ぶことが大切です。判断に迷う場合は、リノベーション業者によく相談しましょう。

映像を再生する機器やスピーカーをはじめとする音響設備

ホームシアターを設置するなら、DVDやブルーレイ再生のための機器、音楽を出力するための音響設備が欠かせません。ホームシアター用の音響機器は3万円程度。再生機器はもっとも手頃なもので1万円くらいです。メーカーや性能によって、価格は異なります。部屋の広さや予算だけでなく、隣室にも配慮した機器選びが大切です。特にマンションなどの場合は、必要に応じて防音設備の購入も検討しましょう。

防音のリフォーム費用について詳しく知りたい方は以下をご覧ください

防音リフォームの費用や方法、手軽にできる防音対策について解説

ホームシアターリノベの部屋のスタイル

ホームシアターリノベにはどのような部屋のスタイルがあるのでしょうか?こちらでは、実を参考に、自宅でスクリーン映像を楽しめるさまざまなリノベスタイルを紹介します。リノベに対する要望や種類は、住まいの数だけ存在します。実際の施工では、家族や夫婦同士でよく相談のうえ、みんなが納得するリノベーションを目指してください。

木製家具を基調とし、白い壁に直接投影する

木製家具に統一してオーガニックなインテリアスタイルにしたい。そんなリノベを前提とするならば、どんなホームシアターが理想でしょうか?その答えのひとつとして、白い壁に直接投影するスタイルが挙げられます。人工的な機器を最小限に抑えられるうえ、シンプルな壁の有効活用にもなるエコなアイデアです。プロジェクターは、埋め込み式にするか、棚の中に納めて見えないようにすることで、インテリアの雰囲気を損なわずに音楽や映像が楽しめます。

モノトーンの家具を基調にした海外スタイルの寝室

ハリウッド映画などを見ると、ソファに寝そべりポップコーンを食べながら登場人物たちが映画を楽しむ光景に接することがあります。そんな映画のワンシーンを日常空間に持ち込むリノベ実例もあります。

たとえばニューヨーク風のブルックリンスタイルなどが好例です。レンガの壁に、モノトーンを意識して配置された家具、全体的に漂うスタイリッシュな雰囲気と質感。そんな空間に大画面ホームシアターはピッタリはまります。左右に高音質なスピーカーをレイアウトすれば、そこは映画館も同然のぜいたくな環境。ベッドやソファでくつろぎながらゆったりと映画鑑賞を楽しめます。

ハンモックとプロジェクターでアウトドアの空間をイメージ

室内であっても、道具の取り入れ方を工夫するだけで、アウトドア空間をイメージさせるインテリアも可能です。ハンモックは、導入するだけでアウトドアスタイルが簡単に演出できるアイテムのひとつです。ハンモックに寝そべりながら大スクリーンを眺めるのは、楽しい時間となるはず。室内にいながら非日常的な雰囲気を味わえます。ぜいたくかつ本格的に音楽・TV映像を楽しむなら、ハンモックを吊るせるリノベーションを検討してみてください。

コンクリートの壁や天井とインテリア家具を置いた個性的な部屋

okroomoさんのインスタグラムより

ホームシアターは設備面の充実だけでなく、雰囲気づくりに気を配ることも大事。それがあってこそ、映画やスポーツ映像を思う存分楽しめます。たとえば、コンクリートむき出しの壁や天井。非日常的な空間に配置されたおしゃれなインテリア家具。自宅というよりクールな雰囲気の純喫茶のイメージです。ホームシアターリノベには、このように日常を忘れさせる魅力があります。

ホームシアターの設置費用目安

気になるホームシアターの設置費用。一般的には高額なイメージですが、手頃な値段に抑えることもできます。費用はどんな機器を選ぶかで決まってきます。クオリティの高い音質や映像を求めるならその分、高級な機材が必要です。必要最小限の設備で良ければ、ある程度の予算内で購入できます。部屋の状況や用途、お好みの音質、スクリーンの広さなどに合わせ、もっともふさわしい機器を選ぶことが大切です。予算と好みのバランスを考えつつ、理想のシアター空間を実現させましょう。

ホームシアター設置の費用相場について詳しく知りたい方は以下をご覧ください

ホームシアターの費用相場はいくら?自宅で映像や音楽を楽しむための準備や注意点を解説

ホームシアターは安価な商品で8万円程度で設置が可能

ホームシアターは予算10万円以内に抑えることも可能です。ただし、この場合は手頃な製品で揃えることになります。ホームシアターに必要な設備とその費用は次の通りです。

  • ロールスクリーン(幅180cm×長さ220㎝):6000円~
  • プロジェクター:5万円~
  • スピーカー:2万2000円~

上記の設備であれば、8万円程度の予算で購入できます。設備の設置を業者に依頼する際の施工費用を上乗せしても、予算10万円以内に収まる計算です。なるべく手軽に、手間をかけず設置したい方は、低予算でも叶えられるホームシアターの実現に向け、信頼できる業者を選びましょう。

本格的なホームシアターの費用は高額だがこだわりの設備でより楽しめる

「ホームシアターを設置するならとことんこだわり、最高のひとときを味わいたい!」という要望を叶えるには、高品質の映像機器やスピーカーシステムが必要です。自宅に映画館があるようなぜいたくな環境が整いますが、もちろん費用はかさみます。最高クラスの設備を整える場合の費用の目安は以下の通りです。

  • 電動巻き上げプロジェクタースクリーン:14万5000円~
  • 4K対応プロジェクター:34万8000円~
  • 5.1chスピーカー:2万2000円~

上記の金額は最低限のものです。これらの設備に加え、電気配線工事、照明セットやソファ、シアターにあったインテリアの改造などを実施すれば、費用はさらに高額になります。もちろん、コストをかけた分だけ大きな満足感が得られるのも事実です。ホームシアターに求めるものや価値の優先順位は人それぞれのため、自分にとって一番満足するのはどんなリノベーションか、よく検討したうえで決めましょう。

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