第一印象に狂いはありませんでした【木造駅舎巡礼04】岩徳線

※2020年8月撮影

トップ画像は、岩徳線西岩国駅の駅舎側上りホームに到着した普通岩国行。キハ40 2123。【木造駅舎巡礼】でトップ画像に車両が登場するのは珍しいです。個人的にキハ40系が好きという理由はあります。

西岩国駅舎出入口。既に書きましたが、旅客取扱など駅管理は、JR西日本ですが、駅舎の所有権は岩国市に移っています。「NPO法人西岩国・駅と広域まちづくりの会」が岩国市から駅舎の管理を受託しています。それで「ふれあい交流館西岩国」が駅舎内にあります。右には登録有形文化財の銘板が見えます。

※2020年8月撮影

文化庁の登録有形文化財標、2006年(平成18年)に登録されました。「岩徳線開業時に岩国駅として建設。木造平屋建,寄棟造,桟瓦葺で,玄関上部に切妻壁を飾る。外壁はモルタル塗とし,半円アーチ意匠の上下窓を整然と配す。玄関ポーチは3連の弓形アーチと高欄意匠のパラペットで飾る。プラットホーム上屋と平屋建の付属棟が接続。」

※2020年8月撮影

駅舎内から出入口。初めてこの駅舎を見た時に強く惹き付けられましたが、第一印象に狂いはありませんでした。

※2020年8月撮影

待合室側から、奥に「ふれあい交流館西岩国」があります。

※2020年8月撮影

改札口。

※2020年8月撮影

1979年(昭和54年)開業50周年記念で駅の復元工事が実施され待合室の照明、ベンチと共に改札口の柵も復元されました。

※2020年8月撮影

ホームから改札口。駅名標です。

※2020年8月撮影

1929年(昭和4年)岩国駅として開業。山陽本線の初代岩国駅は、麻里布駅に改称されました。1934年(昭和9年)山陽本線が麻里布駅から櫛ヶ浜駅間になり、旧山陽本線は柳井線と命名されます。1942年(昭和17年)西岩国駅に改称され麻里布駅が元の通りの岩国駅に再改称。1944年(昭和19年)柳井線が山陽本線に戻され、岩国駅から櫛ヶ浜駅間は岩徳線になりました。1979年(昭和54年)開業50周年を祝いました。当時の駅員は駅長以下12名。国鉄分割民営化でJR西日本の駅になり、1992年(平成4年)無人駅になりましたが、2004年(平成16年)地元NPO法人の「ふれあい交流館西岩国」が置かれ、簡易委託駅になります。

復元から40年以上が経つ木製の改札口、良い感じに古びています。

※2020年8月撮影

ホーム上屋も見応えがあります。細部が素晴らしい。

※2020年8月撮影

素晴らしい木造駅舎なので少々時間がかかります。続きは次回。

(写真・文章/住田至朗)

© 株式会社エキスプレス