過労死ライン超183人 4~9月末、長崎県内公立小中教職員

 長崎県教委は3日、県内公立小中学校で「過労死ライン」とされる月80時間超の時間外労働をした教職員が、今年4~9月末で全体の2.0%に当たる183人いたことを明らかにした。教職員全体数に占める割合は前年同期と比べると3.1ポイント減少した。

 同日の県議会一般質問で饗庭敦子議員(改革21)の質問に池松誠二教育長が答えた。
 県によると、月80時間超の教職員の内訳は小学校28人、中学校155人。教職員全体数に占める割合は小学校0.5%、中学校4.5%だった。原因と思われる主な業務は、小学校は「校務分掌や会議会合」、中学校は「部活動」が最も多かった。
 一方、県立の中学、高校、特別支援学校では今年4~7月末で、月80時間超が全体の2.7%に当たる103人。前年同期比で6.2ポイント減少した。主な原因は「部活動」が最も多く、「校務分掌」、「クラス担任業務」が続いた。
 池松教育長は「月80時間超の教職員の割合は年々減少している」とした上で、「月80時間超をゼロにする目標達成のために業務の持ち帰りなどが行われるのは本来の趣旨に反する。これまでの学校文化を変える覚悟を持って、業務改善の提案や提言を行い、自主的な働き方改革を推進したい」と述べた。

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