福袋、新年の販売日を分散 年内予約受け付けも 神奈川県内百貨店「3密」避け工夫

そごう横浜店の応募型福袋では、横浜港の「プライベートディナークルーズ」など豪華な商品がそろう(同店提供)

 新型コロナウイルスが再び感染拡大する中、百貨店の福袋商戦にも変化が起きている。例年は元日などから初売りを開催するが、今年は年内に予約を受け付けたり、新年の販売日を分散させたりと「3密」を避けるための工夫を施す。商品も近年人気だった体験企画から、自宅で楽しむ「巣ごもり消費」を意識したものが並ぶ。

 横浜高島屋(横浜市西区)は例年、1月2~3日に店頭で販売していたが、年内に店頭またはオンラインで予約を受け付ける販売方法へ変更。受け渡しも年内と年明け4日以降に分散するほか、商品ごとに店頭や配送などに分け、混雑緩和を図るという。

 商品については「新年最初の買い物を楽しんでいただきたい」と千種類(オンライン限定含む)を用意。人気ブランド「ストウブ」の鍋などのセット(3万3千円)や、お茶に適した陶土と伝統の技術で作られる常滑焼の急須や湯飲みのセット(5千円、送料別)など巣ごもり消費を意識した商品がそろう。オンライン料理教室「テレクック」の需要に対応した調理器具などの福袋も人気という。

 そごう横浜店(同)は、福袋の販売期間を2020年12月26日~21年1月11日の17日間に拡大し、販売場所も店内数カ所に分散する。

 また、応募型の商品は1月1~4日に応募期間を設定するという。内容も「お客さまの夢をかなえたい」と横浜港のプライベートディナークルーズ(30万円、1組最大4人)や、横浜スタジアムの見学がついた横浜DeNAベイスターズ試合観戦(20万円、1組最大8人)、キッチンリフォーム(20万円、横浜市在住で東京ガス利用者限定)など豪華福袋をそろえた。

 京急百貨店(同市港南区)のテーマは「おうち時間応援」に設定。ダイニングこたつや土鍋がセットになった「あつあつ福袋」(5万円)、ロボット掃除機やボディータオルが入った「自宅&自分磨き福袋」(2万円)、うなぎのかば焼きや納豆など12品が入った「ご飯のおとも福袋」(3千円)など、自宅で楽しめる商品が並ぶ。

 また、販売期間についても拡充。約2割の商品については店頭やオンラインで20年中に事前予約、販売するという。

 広報担当者は「安心して買い物を楽しんでいただけるよう、販売方法を工夫し、密対策に努めてお客さまをお迎えしたい」と話している。

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