横浜税関が検査強化 薬物やテロ関連物資など密輸防ぐ

横浜港大さん橋国際客船ターミナルで行われた訓練=横浜市中区

 横浜税関は8日、不正薬物やテロ関連物資などの密輸を防ぐ「年末特別警戒」をスタートさせた。17日までの期間中、輸出入貨物の検査や水際での巡回など取り締まりを強化する。

 横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区)では、乗船客が爆発物をスーツケースに隠して持ち込もうとしたとの想定で訓練を実施した。爆発物探知犬ボルト号(ジャーマン・シェパード、雄)が火薬のにおいに反応し、スーツケースの前で「おすわり」をして合図。エックス線検査などで爆発物を確認するとともに、刃物を振り回して逃げようとした男を職員がさすまたで取り押さえた。

 同税関では、4月にコカイン約700キロ、10月に覚醒剤約237キロとコンテナ貨物を使った大口の密輸摘発が集中している。幹部ら約50人が参加した出陣式で富山一成税関長は「税関の総力を挙げて密輸阻止に当たってほしい」と訓示した。

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