LGBTへ配慮 スカート、スラックスを生徒が選択 長崎市教育委員会 市の標準服をつくることも視野に検討

 長崎市教育委員会の橋田慶信教育長は9日、市内でブレザーの制服を導入している市立中学校について、ブレザーに合わせたスカートとスラックスを導入し、生徒が選択できる制度の導入を促す方針を明らかにした。性的少数者(LGBT)らへの配慮。市の標準服をつくることも視野に検討を進める。
 市教委には生徒から「詰め襟が嫌」「冬のスカートは寒い」などの声が上がっていた。学校生活での動きやすさなども考慮した。市教委は年明けから、各学校長や保護者らとの検討会を開き、具体的な導入時期や女子生徒用のスラックスの製作などについて議論する予定。詰め襟やセーラー服の中学もあり、また制服費が3万円以上と高価になっている状況にも配慮し、市の標準服を検討している。
 県教委によると、2019年度調査で公立中高特別支援学校の計7校は女子のスラックス着用を認めている。
 市議会一般質問で、中学校の制服選択制の在り方をただした池田章子議員(市民クラブ)への答弁。橋田教育長は「保護者の理解を得て協議を進めたい」と話した。

 


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