避難所混雑 スマホで把握へ 長崎市、導入されれば県内初

 定例長崎市議会は9日、一般質問を続行し4人が登壇。長崎市は災害に備え、市民がスマートフォンなどで最寄りの避難所や、混雑情報を把握できるシステムを導入する方針を明らかにした。市によると、同様のシステム導入は県内初。
 新型コロナウイルス禍で発生した災害対応の課題などを聞いた梅元建治議員(自民創生)に対する山口典昭危機管理監の答弁。
 9月の台風10号の接近に伴い、市は260カ所の避難所を開設し、過去最多の約1万2千人が避難。開設状況や混み具合をホームページに掲載したが、情報収集に一定の時間を要し、市民からは「もっと早く知りたい」などの声が寄せられた。避難所で対応した職員からも「満員時、避難者をどこに案内していいか知りたい」などの要望があった。
 システムはスマートフォンなどの位置情報を活用。画面上の地図に、開設中の最寄りの避難所情報が表示される仕組みで、混み具合は各避難所の職員が現地から更新する。市は近く、東京の情報システム事業者と災害協定を締結し、システムの運用を始める。
 山口危機管理監は「自助、共助、公助が連携した避難所運営を進めていく」とした。

 


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