バイデン氏就任後 長崎訪問を要請へ 市長、在日大使館に

 長崎市の田上富久市長は9日、米国のバイデン次期大統領について「原子雲の下で起きたことを見て、被爆者の思いを聞いてほしい」と述べ、来年1月20日に予定される大統領就任後、在日米大使館を通して長崎訪問を要請する考えを明らかにした。定例市議会一般質問で、木森俊也議員(市民クラブ)に答えた。
 2016年に現職米大統領として初めて被爆地広島を訪れたオバマ氏の「核なき世界」の理念を継承するバイデン氏は、今年8月に「広島、長崎の恐怖を繰り返さないため、核兵器のない世界に近づけるよう取り組む」と声明を出した。
 田上氏は「長崎を最後の被爆地とするため核廃絶への揺るぎない決意を長崎から世界へ発信してほしい」と語り、米国の核軍縮により「核廃絶への国際社会の流れが加速する」と期待を示した。

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