長崎県雲仙市は9日、温泉街などの地熱資源保護・活用事業の一環で、同市小浜町雲仙の雲仙地獄(約6.6ヘクタール)でドローンを飛ばして地表面温度を計測調査した。来年2月と8月にも計測し、温度分布図を作成する。
事業は、源泉の実態把握や無秩序な地熱発電を抑制する条例制定を目的に、市が長崎大と協働で来年度まで実施。温度や湯量の定点モニタリング、地下構造調査などをしている。
地表面温度計測は市の委託を受けた一般社団法人長崎ドローン協会(長崎市)が実施。雲仙地獄内の八万地獄、お糸地獄など5カ所で、赤外線カメラなどを搭載したドローンを飛ばして、データを収集。温度はタブレット端末の画面に、赤(70度以上)や緑(40度以上)などに色分けされて表示。今後、画像解析して、より正確な温度を把握する。来年実施する調査で、季節による温度の変化も分かるという。
調査に立ち会った市環境政策課の吉田哲也課長は「温度を把握できれば、源泉から各旅館への配管を効率的に配置し直すための資料にもなる」としている。
雲仙地獄の地表面温度計測 ドローン飛ばしデータ収集
- Published
- 2020/12/10 23:39 (JST)
- Updated
- 2020/12/11 16:32 (JST)
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