対馬・厳原港 新国内ターミナル供用開始 海と山の景観楽しむ

屋外にある2階展望デッキから厳原の景観を眺める利用客ら=対馬市、厳原港新国内ターミナル

 対馬市が同市厳原町の厳原港で建て替えを進めていた新国内ターミナルビルの供用が10日始まった。利用客はさっそくバリアフリー化された施設の内外を見てまわり、海側が全面ガラス張りとなっている待合室などから対馬の海と山の景観を楽しんだ。
 同市によると、新国内ターミナルは鉄筋コンクリート造2階建て(延べ床面積1911平方メートル)。2017年6月に着工し、今年9月に完成した。埋め立て地の基礎工事などに費用を要したとして、総事業費は当初予定より約9千万円増の約17億7800万円。
 同日正午から供用開始され、利用客は1階券売り場でサーマルカメラの前に立って体温を自動計測し、乗船券を購入。エレベーターなどで2階に上り、展望デッキから景観を眺めたりした後、博多行きのジェットフォイルに乗り込んだ。
 同市上対馬町の無職、船越和憲さん(70)は「漁船が行き来するなど対馬らしい景色が見える。高齢者が多くなっているので、エレベーターが付いて良かった」と話した。
 同ターミナルでは12日、国県市の関係者が供用式を開催する。

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