FAのベテラン左腕・レスター カブスと再契約の可能性も

カブスのジェッド・ホイヤー編成本部長はウィンター・ミーティング(リモート開催)の最終日となった日本時間12月11日、ベテラン左腕、ジョン・レスターとの再契約を選択肢から排除していないことを明らかにした。現在36歳のレスターは、今季限りでカブスとの6年契約が終了し、来季の契約は年俸2500万ドルの球団オプションとなっていたが、カブスがオプションの行使を拒否。レスターはバイアウトの1000万ドルを受け取り、現在はフリーエージェント(FA)となっている。

今オフのカブスは、新型コロナウイルスの影響を受けて年俸総額の削減を強いられており、来季終了後にクリス・ブライアント、ハビアー・バイエズ、アンソニー・リゾーといった主力選手が同時にFAとなるため、主力選手のトレード放出によるチーム解体の可能性も取り沙汰されている。とはいえ、シーズンを乗り切るための必要最低限の戦力は整えなければならない。レスターのほか、ホゼ・キンターナとタイラー・チャットウッドもFAとなっており、先発投手の補強は急務だ。

ホイヤーはレスターとの再契約について「もし条件が合うのであれば、我々は喜んで彼と再契約するよ」とコメント。今季のレスターは自己ワーストの防御率5.16に終わったが、年間を通してローテーションを守り、規定投球回もクリアしているため、先発4~5番手のイニングイーターとしては十分に計算が立つ。限られた予算のなかで先発の頭数を揃えなければならないカブスのチーム事情を考えると、レスターが大幅な減俸を受け入れるのであれば、再契約の可能性はあるだろう。

「彼がこのチームのために成し遂げてきたことは素晴らしいし、我々は再契約のドアを閉ざすつもりはないよ」とホイヤーは語る。レスターは今季の年俸が1500万ドルだったが、仮に来季の年俸が500万ドルだったとしても、バイアウトの1000万ドルを合わせれば今季と同等の収入を確保できることになる。通算193勝を挙げているベテラン左腕がカブスにとどまる可能性は十分にありそうだ。

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