核禁条約のパネル展 内容や経緯紹介 長崎市立図書館で1月末まで

核兵器禁止条約の発効経緯などを紹介するパネル展=長崎市立図書館

 核兵器禁止条約の来年1月の発効を前に、条約の内容やこれまでの経緯を写真などを交えて紹介するパネル展が長崎市興善町の市立図書館で始まった。1月末まで。
 被爆地長崎で暮らす市民に条約発効の意義を知ってもらい、核問題を考えるきっかけにと市が企画した。縦85センチ、横60センチのパネル5枚を展示している。
 「核禁条約の誕生の源は被爆者の訴えです」と記したパネルでは、被爆者の故山口仙二さんが1982年に国連で「ノーモアナガサキ、ノーモアウォー、ノーモアヒバクシャ」と核兵器廃絶を訴えた演説を紹介。ほかにも「(核兵器廃絶のために)私たちに何ができる?」など、市民の素朴な疑問を解決するコーナーもある。
 見学した大浦東町の30代男性会社員は「長崎に住む者として条約の経緯を知れてよかった。山口さんら被爆者を思うと、多くの国が条約に署名してほしい」と話した。

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